美しい多摩川の四季100選
 
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淡彩スケッチ画家紹介
多摩川の四季を描く
東建ジオテック 顧問
美しい多摩川フォーラム アドバイザー
野尻明美
 源流の美しい多摩川の流れを汚さずに河口まで届けようとの努力が沿岸住民の意識や行動にある。そんな美しい多摩川の四季を無手勝流で100枚のスケッチにまとめてみた。
 定年後3年経って初めて持った水筆ペンで描きだした淡彩スケッチは8年経って4700枚に達している。もちろん1日1枚以上は描いていることになる。7年目の昨年は3500枚であったことを考えると、この1年は1200枚となり1日3枚ペースで描き続けたことになる。
 そのきっかけは、一昨年の正月に高校時代の友人へプレゼントした御岳渓谷の絵はがきセットと小冊子「美しい多摩川」が美しい多摩川フォーラムの事務局長の目にとまり、お会いして引き受けた「多摩川 夢の桜街道〜桜の札所・八十八ヵ所」と、続いて今描いている「美しい多摩川の四季100景」のスケッチである。
 未だに現役の顧問でありながら、多摩川のスケッチを2年間で1000枚以上も描いていたことに我ながらびっくり仰天!粗製乱造の誹りを受けることになろうが、描いたスケッチが使われるということは素人絵描きとしては望外の喜び。
 ぬれ落ち葉対策として選んだ淡彩スケッチに感謝であり、私のスケッチを採用してくれた一期一会の美しい多摩川フォーラムに感謝である。また、それを「趣味の達人」として紹介してくれたkondoグループ(be-side No.036 2010)と、さいたまTVあるいは「水彩スケッチと10の活用術」として出版してくれた日貿出版社ほか、多摩川沿いの高尾登山電鉄梶A高幡不動尊、小菅の湯、奥多摩観光協会、国営昭和記念公園、二ヶ領せせらぎ館などなど、私のスケッチを展示あるいは絵葉書の作成などで活用していただいている皆様への感謝も忘れることはできない。まして、こんなわがままを許してくれている弊社岡ア幸夫社長には深謝している。
 拙著「水彩スケッチと10の活用術」にも詳しく書いたが、水彩スケッチを趣味として長続きさせるためには、いかにして活用するかがポイントである。逆に言うと、活用できるようなスケッチを描かないと途中で挫折する。
  私の場合は誰にも教えてもらわない無手勝流、しかもほとんどすべての画用紙はF3の半製品で、ブックとして綴じられていない。これを縦でも横でも組み合わせ、連続したパノラマあるいは掛け軸のように、風景に合わせて超変形で描くことができる。
 F3 の画用紙はちょうどA4と同じ幅のものでパソコンへの取り込みが簡単であり、プリントアウトしたものが原画より美しく仕上がる。これを描かせていただいた風景の持ち主に感謝の気持ちでプレゼントすることにしている。
 極端な例では、中国大連の経済の中心地である中山広場を360度9枚続きで描いたリングパノラマであり、これは市内のフラマホテルの特別ホールに飾られている。
 多摩川最初の1滴が生まれるといわれている笠取山の水干まで登ったのは1度だけだが、沿岸の諸地域を巡ったことは数えきれない。ハイキングなどは年齢的体力的にも好きではないが、とにかく自宅が多摩川支流の浅川沿岸にあることもあり、多摩川を下るにしても奥多摩の山へ行くにしても足場に恵まれている。
 多摩川源流の山々も冬は雪に閉ざされる。下流では桜の咲くころになってようやく雪解けとなり、冷たい流れは一気に奥多摩湖へと下る。この辺りはV字谷が深く切り込んでおり、断層面もあちこちに露頭して見事な渓谷美を見せている。その深さを表現するにはスケッチ1のように掛け軸型でないと難しい。
 奥多摩湖から下流の流れは緩やかとなり、北側からの支流をもたないせいもあり、集まる水量は多くない。こうなると、スケッチ2のような横につなげたパノラマで描くとその雰囲気が出てくる。
 さらに下ると、沿岸は東京都と川崎市に挟まれ人口稠密地帯で歴史も文化もしっかりと残され、川幅も広がり橋も長大となるが、建物も超高層になる。情報量の多いこの両者を表現するにはスケッチ3のような倍寸のF6型が必要となる。
 このように、モチィーフに対応して画用紙の大きさを自由に変えて描くことができるのも無手勝流の得意技である。

多摩川沿いの美しい風景を求めて描き続けて約1000枚。今 多摩川にはせる思いを詩にまとめると、

多摩川四季の詩(うた)  


   日本の首都 江戸東京 
   造り、育み、見守っている悠久の母なる多摩川
   時代の移ろいに傷んでいる
   復活・再生をさくら札所に託し 祈りを捧げる!


   次代の東京 担う若者 
   造り、育み、見守っている悠久の母なる多摩川
   時代の移ろいに泣いている
   復活・再生を水辺の流れに託し 祈りを捧げる!


   多摩の横山 秋には錦 
   造り、育み、見守っている悠久の母なる多摩川
   時代の移ろいに叫んでいる
   復活・再生を土手の花に託し 祈りを捧げる!


   凍える武蔵野 春を待つ
   造り、育み、見守っている悠久の母なる多摩川
   時代の移ろいに沈んでいる
   復活・再生を梢の小鳥に託し 祈りを捧げる!